先日僕の管理しているデイで休憩室にいると、無資格未経験の介護士にふと質問された。
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何故そんなことを言ったのだろう?と状況を確認してみると、どうやらある高次脳機能障害の女性利用者さんから介護者の生年月日、住んでいる場所、なぜ介護士を目指したのかなど、ノートに書いて欲しいと頼まれたそうだ。
ちなみに彼女は記憶障害があり、顔と名前、話したエピソードを一致させて記憶することが難しいという事情がある。
だから彼女自身が、支援してくれる職員さんを忘れないようにとノートの記入をお願いしていたみたいだ。
状況が分かり、僕はその職員に尋ねる。
すると、
その職員は彼女(利用者)の想いもよく分かっている。
名前を書くことはOKだが、生年月日や住所、というところに抵抗を感じたようだ。
まず僕は職員に、そういった個人情報は利用者の依頼であっても、介護者にもきちんと自分の個人情報を守る権利はあるのだから伝える必要はないよ、と言いました。
そこから更に僕は尋ねてみました。
その職員は「ハッ」と何かに気付いた様子。
その後利用者のノートを見てみると、その介護士は住所を書かず、自分の名前と年齢だけを書いて、その下に
「日々、人の優しさに触れて成長しています」
と書いてありました^^
介護士にも権利はある 〜その時の伝え方が問題〜
この出来事で僕が思っていることを最後に書きます。
介護士って、もちろんですが利用者さんとコミュニケーションをとるとき、自分のことをすべて開示する必要なんてないですよね。
でもその利用者さんが私たちに求める時、それは介護士に対して関心があって関係を築きたい、といった気持ちがきっとあるでしょう。
その時、自分が伝えたくないことが求められた時にただ単に断るのではなく、その利用者がなぜ私にそんなことを聞いてきたのだろう?なぜ私を知りたいのだろう・・・?
そうやって真のニーズを探してから上手くコミュニケーションをとることができれば、自分の開示したくない権利を、相手を傷つけずに守ることができると思います^^
そしてその利用者さんの気持ちにも答えられる、良い返答ができると尚良しですね^^
それが本当のコミュニケーションだと思います^^
自分自身もまだ若輩者ですが、うちの施設では単純な介護スキルだけではなく、自分も良し、相手も良しの、アサーティブな深いコミュニケーションを介護スタッフに伝授していきたいと思っています^^